土佐の「おきゃく」|グルメ・お酒・音楽などが集まるイベント
高知県には、「おきゃく」と呼ばれる独特の文化が根付いている。
県内では一般に「宴会」を意味する言葉として使われているが、単に仲間内で酒肴を楽しむだけでなく、「見知らぬ人も客人として招き入れ、楽しんでもらうことこそが「おきゃく」の醍醐味だ」と考える人も多い。
コミュニケーションを愛し、おもてなしを大切にする陽気で大らかな高知県民の気質が「おきゃく」を生み、根付かせたと言えるかもしれない。
そんな「おきゃく」に着目し、企画されたのが、平成18年に始まった「土佐のおきゃく」である。
今年も3月4日から12日までの期間に、高知市中心部で食・アート・音楽・スポーツ・漫画などのさまざまなジャンルのイベントが開催される。
今年のパンフレットを見ると、実行委員長の肝いりで、酒国高知、酒の聖地宣言なるものが書かれている。
一、老若男女、酒飲みを名のる者、年に一度酒国高知の、べろべろの神様を拝むべし。
二、杯を交わせば友となり、翌年も翌々年も、友と盃を交わすべし。
三、土佐の山川里海の幸を、存分に食べ、盃を傾けるべし。
四、夜更けて、天下国家を論じ、熱くなるも、たまにはよし。
五、大酒飲むは不要、長く健やかに、心豊かに酒を飲むべし。
さて、小生も、両親が土佐の出身ゆえに、酒なしには生きていけないタイプの遺伝子が備わっているようだ。
今年の「おきゃく」のイベントには、中心会場である中央公園に仲間とテントを借りて、土佐の赤牛やソウセイジに加えて、自社の畑で取れた青ネギをふんだんに入れ、特製のタレで味付けしながら、オイル・サーディンを入れた焼きそばを、ガスボンベを持ち込み、専門の鉄板で焼いて、販売している。
この「焼きそば」は、昨年11月に、高知市のコラボグランプリに出品して入賞した商品です。
お客様が途切れると、会場の中にテーブルや座敷で、にぎやかに仲間や家族と宴会している中に声を掛けて、「焼きそば」の出前販売をする。
「腹が一杯でもう食べられない」とか、「いいところへ来た、買うよ!」と財布からコインを取り出してくれる人、売り込む私にも仲間同様に親しく声をかけてくれる。
今年は、坂本龍馬を輩出した土佐では、幕末・維新、150周年を記念して、様々なイベントがこの3月4日からスタートすることになり、2年間にわたり、様々なイベントが予定されている。
「土佐のおきゃく」の主催者側では、このイベントをきっかけに、一人でも多くの高知ファンを生み出したいという願いは、着実に実を結んでいることを実感しているようです。
そして県外の方だけでなく、地元の方にも、「やっぱり高知はエエとこじゃ!」と気づいてもらうことができると、喜びを語っている。
「おきゃく」は、人と人とを結び、街を一つにしてくれる古くて、新しい高知のかけがえのない文化といえるのでは。
このイベントは、自ら参加して多くの仲間と触れ合うことで新たに、自分自身の中に人間関係の大切さを実感することができ、自分自身の社会での役割を改めて、考える機会を与えてくれる。
この一期一会を大切にしながら、自分の役割を改めて、確認し、少しでも社会に役立つよう努力していきたいと思うところです。
土佐の「おきゃく」
土佐弁で宴会のことを“お客”といいます。
土佐の「おきゃく」は高知の街を全体を会場にした、宴会のような大規模なイベントとなっています。
2006年に始まり、今年は開催11回目。
祭りの中心は、帯屋町から、電車通りにかけて、催し物が次々に開催される中央公園です。
私も、レストランを経営するI氏に誘われて、中央公園にところせましと張られたテントの一角で、弊社が販売している焼き肉のたれ「にんにくやきにく極めたれ」を販売することになった。
I氏が土佐の美味しい赤牛の串焼きを販売するにあたって、この“たれ”を使ってもらい、そのわきで、一本(300ml)700円で販売すべく、陳列することになった。
まずは、祭りの初日の土曜日と翌、日曜日の2日間テントの周りで通りがかりの方に売り込みを始めてみた。
地域性というか、イベント好きな、土佐人は誰とでも気さくに交流ができる珍しい性格の方が多く、声を掛けているうちに、お互いにビールを片手に話が進む。
祭りの会場のステージではひっきりなしに、歌や踊りが披露され、客席はテーブルと椅子がふんだんに用意され、酒好きな土佐人はすぐにあちこちで盛り上がる。
また、この「おきゃく」の祭りには、畳を敷いた広々としたお座敷も用意され、誰でも自由に利用することができる。
ご夫婦、子供ずれの家族、若手のカップルと様々なグループで思い思いに楽しむことができる雰囲気である。
我々のテントでは、串焼き以外に、ビールやワインも販売していて、赤牛の串焼きとビールやワインを買い求めてくれて、昼間の時間から飲み始める。
高知も車社会から、だれかが運転しなければならない場合は、女性が元気でリードする場合が多い高知では、女性が飲んで、男性がハンドルを握るケースが多いようだ。
ふるまわれる料理も各会場のシェフが腕を振るう。
イベントの中には、今が旬の「土佐文旦」そのものや、文旦を使った加工品も販売する土佐・文旦祭りや、あちこちで、熱狂的な「よさこい春の舞」の歌と踊りを鑑賞できる。
また、舞台ではカラオケ大会なども開かれる。
このように、土佐人は祭りに目がない。
大都市にはない、地方都市独特の人間の暖かいふれあいが街にあふれている。
この数年しか住んでない私でも、短期間に多くの知り合いと友人ができて、この祭りでも、何人も会うことができる。
所詮、人間社会は人と人との触れ合いが大切なことはいうまでもなく、この触れ合いを、大きなエネルギーとしてこの地のためになる活動に取組んでいきたいと考えている。
名前 | 土佐のおきゃく |
---|---|
開催場所 | 高知市中心街 |
電話番号 | 088-823-0989 |
開催時期 | 毎年3月上旬 |
公式ホームページ | https://tosa-okyaku.com/ |